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当連結会計年度におけるわが国経済は、前連結会計年度の世界同時不況から深刻な経済悪化により厳しい状況が続いておりましたが、海外経済の改善や政府の緊急経済対策の効果等を背景に、当連結会計年度の後半から深刻な状態に陥った景気も緩やかに持ち直しつつありますが、雇用情勢の悪化懸念、個人消費や企業の生産水準の低迷、円高圧力の高まりやデフレ要因の影響が懸念される等、その自立的回復力は弱い状況で推移しており、依然として景気の先行きに対する不透明感が続きました。
当社の顧客層である小企業におきましては、景況は緩やかながら持ち直しの動きが見られるものの、依然として小企業の業況判断は大きく下回っており、厳しい経済環境に晒されております。製造業は輸出回復や公需の下支えを背景に緩やかな回復が続く一方、非製造業においては、小売業、飲食業・宿泊業などの消費関連業種は前年と同様の水準に留まり、業績改善の重石となっており、景況感の悪化が続きました。
このような状況の下、当社グループにおきましては、今期の経営方針として、事業の柱であるITパッケージ販売に経営リソースを集中させることによる「本業回帰」をテーマに掲げ、ITパッケージとの関連性の低い周辺事業の縮小、グループ再編及び組織規模の最適化、財務基盤の強化、内部統制の再構築に引続き取り組んでまいりました。下期におきましても重点取組事項として、ITパッケージの営業生産性の改善、更なるローコスト・オペレーションの徹底、経営管理体制の再構築に取り組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上面につきましては、当社の主力事業であるITパッケージ事業において、第4四半期に緩やかながら受注の持ち直しの動きが見られたものの、依然として景況感の悪化等の影響に伴い受注が伸び悩んだこと、ITパッケージとの関連性の低い周辺事業の縮小を進めたこと、グループ再編の推進による連結子会社の売却に伴い、売却対象となった連結子会社分の売上が減少したことなどにより、9,840百万円(前年同期比46.6%減)となりました。
利益面につきましては、経営方針に則り経営リソースをITパッケージ販売に集中したことで、利益率の高いITパッケージの売上構成比が向上したことによる売上総利益率の改善、組織規模の最適化による人件費の減少、グループ再編に伴って売却された連結子会社分の経費の減少、本社オフィスや支店の移転による地代家賃の減少、全社的なローコスト・オペレーションの実施によるコスト抑制等により、販売管理費が7,415百万円(前年同期比41.7%減)と減少し、第4四半期においては、連結営業利益ベースでの黒字化を達成したものの、年間を通じては売上減少分を補うことはできなかったため、依然として営業利益は赤字継続ではありますが、前年同期と比較して赤字幅は縮小しており、営業損失は447百万円(前年同期は営業損失897百万円)、経常損失は414百万円(前年同期は経常損失741百万円)、当期純損失は958百万円(前年同期は当期純損失9,547百万円)となりました。
サービス別の概況は下記のとおりです。
・ITパッケージ
ITパッケージにつきましては、第4四半期に緩やかながら受注の持ち直しの動きが見られたものの、景気悪化の影響に伴い、当社のターゲット顧客である小企業の需要が引続き低迷していること等により、新規受注件数が伸び悩んだ影響で、売上高は5,801百万円(前年同期比37.3%減)となりました。
・経営支援サービス
経営支援サービスにつきましては、ITサポート、Yahoo!商材、WEB広告等の継続サービスはWEB広告の受注が順調に伸びたことに伴い、前年同期と比較して同水準にて推移したものの、 ITパッケージとの関連性の低い周辺事業の縮小及びグループ再編の推進に伴う、開業支援サービスの縮小、金融支援サービスの清算、通信機器事業の撤退、人材支援サービスの縮小等の影響で、売上高は3,519百万円(前年同期比47.3%減)となりました。
・その他
その他事業子会社につきましては、グループ再編の推進に伴い、食材宅配事業を行う株式会社築地魚河岸やっちゃば倶楽部をはじめとする連結子会社を売却し、前年同期と比較して6社分の売上高が減少したことの影響で、売上高は519百万円(前年同期比79.0%減)となりました。
・特別損失について
当連結会計年度の経営方針として、事業の柱であるITパッケージ販売に経営リソースを集中させ
ることによる「本業回帰」をテーマに掲げ、ITパッケージとの関連性の低い周辺事業の縮小に取り
組み、開業支援サービス、金融支援サービスおよび人材支援サービス等の事業縮小に伴い、事業清算
損を計上しております。また、開業支援サービスの事業縮小を進めていく過程で、店舗造作等の関連
資産の売却等による固定資産除却損および固定資産売却損を計上しております。
また、経営方針に則
り、グループ再編に取り組み、株式会社築地魚河岸やっちゃば倶楽部、株式会社アペックス・インタ
ーナショナル、ロイヤルハウス株式会社、及び株式会社キュアリアスの株式売却を実施したことによ
り、関係会社株式売却損を計上しております。このほか、新たな基幹業務システムの導入に伴う旧シ
ステムの除却、投資事業組合からの脱退、投資有価証券の評価損等により特別損失を計上しておりま
す。
・次期の見通し
当社グループの翌連結会計年度の経営方針は、事業面のテーマとしまして「利益体質への転換に向
けた事業構造の改革」を掲げ、BPR※1の推進による生産性の追及、ストック型ビジネスへの転換に
向けた次世代コア商材の開発、及びローコスト・オペレーションの継続実施に取り組んでいく所存で
あります。
経営面のテーマとしましては「内部管理体制の更なる強化」をテーマに掲げ、コーポレート・ガバ
ナンスの強化、再発防止策の継続実施、及び開示書類に関する法令遵守体制の整備に取組んでいく所
存であります。
当社グループの次期の見通しとしましては、以下のとおりであります。
【事業テーマ:利益体質への転換に向けた事業構造の改革】
①BPRの推進による生産性の追及
利益体質への転換に向けて、事業全般の業務プロセスを再構築し、生産性及び効率性を高めること
を目的として、以下の取り組みを実施してまいります。
・ITパッケージ営業における営業スキルの底上げ
当社の主力商材であるITパッケージの営業においては、営業生産性が低下しており、営業スキル
の底上げが喫緊の課題となっております。営業生産性の改善に向けた施策としましては、既存の営業
マンを対象に営業活動プロセスの分析により、個々の営業マンの戦力化状況を詳細に把握し、その分
析を踏まえてシニア営業マンによる営業プロセス習得の育成プログラムを実践することで、営業スキ
ルの底上げを図ってまいります。また、積極的に外部採用活動を行い、営業系の中途人材を確保し、
営業組織の活性化を図ってまいります。
・アポイント活動の業務プロセスの再構築
当社の主力商材であるITパッケージにおける見込顧客へのアプローチ手法としましては、テレフ
ォンアポイントを主体として実施しております。このアポイント活動の生産性を高めるべく、システ
ム化による業務効率化を図ると共に、システム化によって蓄積されるデータベースを基に業務プロセ
スを見直し、ITパッケージ営業に対して受注確度の高いアポイント先の安定的な供給体制を構築し
てまいります。
・契約プロセスの一元管理体制の確立
当社の主力商材であるITパッケージは、当社の顧客とリース会社がリース契約を締結し、当社は
リース会社に売上債権を販売するというリース売上の形態をとっております。受注後の契約プロセス
においては、受注、書類作成・リース会社審査手続、制作、納品、売上計上というプロセスを、複数
部門が複雑に絡み合いながら業務を進めており、非常に煩雑な業務フローになっております。この契
約プロセスを整理、分析し、業務フロー全体を再構築することで、生産性及び効率性の改善を図って
まいります。
②ストック型ビジネスへの転換に向けた次世代コア商材の開発
当社の主力商材であるITパッケージは、平成11年の販売開始以降、これまで大きな仕様変更を行
うことなく、現在においても事業の柱として販売を継続している息の長い商材であります。しかしな
がら、インターネットの技術は日進月歩で発展しており、ITパッケージが今後も継続して当社の主
力商材と成りうるとは考え難いと認識しております。そのため、ITパッケージの商品力が陳腐化し
市場競争力を失う前に、ITパッケージに続く次世代コア商材の開発に着手する必要性があり、今期
よりその開発に着手してまいります。次世代コア商材は、収益の安定化に資するストック型商材と成
るように商品設計を行っていく考えであります。
③ローコスト・オペレーションの継続実施
当連結会計年度においては、グループ再編に伴って売却された連結子会社分の経費の減少、組織規
模の最適化による人件費の減少、本社オフィスや支店の移転による地代家賃の減少、全社的なローコ
スト・オペレーションの実施によるコスト抑制等により、販売管理費の大幅な減少を実現し、損益分
岐点売上高を劇的に下げることができました。この販売管理費の削減効果は、翌連結会計年度におい
ては年間を通じて利益に寄与していくことになりますが、再びコスト高に反転することのないよう
に、ローコスト・オペレーションの定着化を図るべく、継続的に実施してまいります。
【経営テーマ:内部管理体制の更なる強化】
本決算短信提出時点において、当社株式は特設注意市場銘柄に指定されており、今後も継続して内
部管理体制の更なる強化を図るべく、以下の施策に取組んでまいります。
①コーポレート・ガバナンスの強化
健全且つ適切な業務運営を実現していくためには、統制のとれた企業統括(コーポレート・ガバナ
ンス)を強化していく必要性があり、取締役会の刷新、内部統制システムの見直しなどにより、コー
ポレート・ガバナンスの更なる強化を図ってまいります。
②再発防止策の継続実施
従業員による不正行為が再発することのないよう再発防止策として、管理部門の強化、基幹業務シ
ステムの導入、ビジネスルールの再構築、コンプライアンスの強化、経営監視委員会の設置、内部監
査機能の強化、内部通報制度の周知徹底など、様々な施策に取り組んでおりますが、今後も継続して
改善措置を実施してまいります。
③開示書類に関する法令遵守体制の整備
従業員による不正行為等の発生に伴い、当社は第12期(平成21年3月期)有価証券報告書を金融商
品取引法第24条に定める法定提出期限内に提出できず、提出が遅延することとなり、また平成20年3
月期から平成21年3月期に係る有価証券報告書等の訂正報告書を提出することとなったため、提出遅
延の再発防止策及び開示書類に関する法令遵守体制の整備などの施策に取組んでおりますが、今後も
継続して改善措置を実施してまいります。
以上の施策から、平成23年3月期の業績につきましては、売上高7,646百万円(前年同期比22.3%
減)、営業利益50百万円(前年は営業損失447百万円)、経常利益65百万円(前年は経常損失414百万
円)、当期純利益0百万円(前年は当期純損失958百万円)を見込んでおります。
※1:Business Process Reengineeringの略で、企業改革において既存の組織やビジネスルールを抜本的に見直し、プロセスの視点で
職務・業務フロー・管理機構・情報システムを再設計することをいいます。
・資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて46.9%減少し、3,001百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,397百万円、連結子会社売却に伴う受取手形及び売掛金が480百万円それぞれ減少したことによるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて74.8%減少し、1,672百万円となりました。これは主に、開業支援サービスの縮小により賃貸用店舗資産が1,316百万円、貸与資産が724百万円、不動産担保付債権の回収等により破産更生債権等が1,804百万円、本社移転等により敷金及び保証金が676百万円それぞれ減少したことによるものであります。
・負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて73.2%減少し、1,999百万円となりました。これは主に、短期借入金が3,080百万円、連結子会社の売却等により未払金が661百万円、本社等の移転により移転損失引当金が505百万円それぞれ減少したことによるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末と比べて98.5%減少し、18百万円となりました。これは主に、開業支援サービスの縮小により、預り保証金が720百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、以下の各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因により、前連結会計年度末に比べて1,298百万円減少し、当連結会計年度末は2,112百万円となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、229百万円の増加(前連結会計年度は13百万円の減少)となりました。増加の主な内訳は、破産更生債権等の減少額1,804百万円、賃貸用店舗資産の売却による収入719百万円であり、減少の主な内訳は、税金等調整前当期純損失870百万円、貸倒引当金の減少額926百万円、未払金の減少額642百万円であります。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、得られた資金は1,653百万円(前連結会計年度は3,626百万円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出335百万円があったものの、投資有価証券の売却による収入769百万円、敷金及び保証金の回収による収入693百万円、連結範囲の変更に伴う子会社株式の売却による収入419百万円等によるものであります。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は3,179百万円(前連結会計年度は2,493百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出4,070百万円によるものであります。



